審査委員長挨拶
この度、東京ビジネスデザインアワード審査委員長を拝命いたしました秋山かおりです。
いま、世界はとても複雑で流動的です。
大きな河の流れの中で、どこに向かうか分からない船出は意義を見つけにくく、手探りの状態で渦中にいると楽しめないだけでなく不安も多々あることと思います。
そこで大切なのは、少し離れた場所に'分かり合える良き理解者'を作ること。
鳥のように広く俯瞰し風を読み、周囲を巻き込み具現化していけるデザイナーがいます。事業者の皆様が抱える問題に寄り添い、突破口を探るのに大切なパートナーとなり得るのです。
いままでTBDAを通して、実際にあらゆる形の協働を通して新たなビジネスが生まれてきました。このアワードも今年で14年目を迎え、他のコンペティションとは大きく異なる点として事業化・商品化に対する多方面からのサポートがありますが、この度刷新されてより一層充実した形となります。
事業者の皆様、社会との関わりやビジネスの周辺から、いま一度自社の向かうべき方向をデザイナーと考えてみませんか?新たなモノづくりだけでなく、モノづくりを介したコミュニケーションの取り方や発信の仕方などを通して、もともと行いたかった自分たちの芯の思いが見えてくるはずです。
デザイナーの皆様、フリーランスで経験を積まれたデザイナーだけでなく、インハウスで企業のためにも自分のためにも幅と奥行きを広げる場を探しているデザイナーにとってもTBDAは意義深い機会となることでしょう。
純粋で清々しく強い思いが協働を通して人を巻き込み大きな力になっていくと私は信じています。2025年度新生TBDAでの皆様との出会いを楽しみにしています。
2025年度 東京ビジネスデザインアワード審査委員長 秋山かおり
2025年度
東京ビジネスデザインアワード
審査委員長 秋山かおり