弊社は創業当初から耐候性鋼という耐食性に優れ、重厚感ある表情が特徴の素材の仕上を研究開発してきた歴史があります。しかし、この素材の仕上は作業が複雑かつ高価であり、その特性上使用箇所にも制限がありました。そこで、耐候性鋼仕上で培ってきた職人の技を活かし、メッキ鋼板やステンレスなどの多様な金属素材に対して、塗装や薬剤により生成した色層を熟練の職人が地金が出るまで手研磨し、独特な表情を生み出す当社独自の金属化粧仕上の特許技術「FRONTCRAFT®」を開発いたしました。この特許技術によって、塗膜と研磨目と地金を1度にすべて見せることが可能になり、一般的な塗装にはない奥行きとナチュラルなムラ感が深みのある表情を生み出します。
● 職人の手作業による研磨と塗装の特許技術で、金属に唯一無二の仕上表情を施すことができます。
● 各種金属、メッキ鋼板、ステンレス、アルミ、銅合金などどのような金属にも適合できます。
● 金属を加工した後に仕上げを行うため、板だけでなく曲面や立体への仕上も可能です。
● 仕上はすべて手作業で行うため、高コストになってしまうこと。
● 手作業による工程数の多さで大量生産が難しい点。
● 優れた技術があってもその魅力を適切に伝えられない、営業力・情報発信力の不足。
現状BtoC向けの製品の製造を行っていないため販売機能等の整備に対するハードルが高く、さらに弊社の応募テーマは手作業による工程が多く大量生産が現実的ではないため、BtoB製品・小ロット高級製品での分野を希望いたします。照明器具や家具、大型のプランター、家電製品など、「FRONTCRAFT®」の意匠性を活かしたプロダクト開発を検討しております。またデザイナーとの協業により顧客に刺さる「ユーザー視点」での提案や発信の可能性、またPRや汎用性のある営業資料(ツール)開発により営業力強化を図りたいです。
フロントクラフトの金属化粧板の魅力をデザイナー様のアイデアで引き出していただき、金属の美の新しいポテンシャルを広げられるような協業を目指したいと考えております。
企業情報
弊社は東京都新宿区に本社を置き、昭和42年に創業。耐候性鋼をはじめ、ステンレスや高耐食性メッキ鋼板、アルミ等を用いた金属内外装製品の開発・設計・製作・施工を責任施工で提供しています。独自の特許技術「FRONT CRAFT®」による研磨・塗装仕上げ(クラフトステンレス等)により、金属美と高耐久性を追求しています。
https://arc-front.co.jp/
特許番号:第6508758号 特許取得日:平成31年4月12日 発明の名称:研磨模様が施された金属部材及びその製造方法
回答者 田村 真澄さん
社員数は約24名程度で、年齢層は幅広くベテランと若手が混在する少人数体制です。製作金物・仕上げに関して高い知識と経験を持つ社員も多く、丁寧なものづくりを心がけております。また、創業以来45年、挑戦し続けるベンチャースピリッツを大切にしており、常に新しい取り組みや仕上開発などに挑んでいます。
特許技術「FRONT CRAFT®」による研磨と塗装で、ステンレスやアルミをはじめ多様な金属素材に対し、独自の仕上表情を実現できます。CRAFT STAINLESS、ZCFCといったブランドを展開し、耐久性を保持したまま、職人の手作業による仕上で、金属に唯一無二の表情を演出させることが強みです。また、設計から施工までを一貫して責任施工で行う点も強みであり、加工後に仕上げを行うため平面だけでなく立体物にも仕上が可能で、広い面積のパネルや複雑な形状の金属への仕上も行っております。取引先からは「難易度の高い案件でも安心して任せられる」と評価していただくことが多く、建築物のランドマーク案件にも採用されています。
認知度の面で十分とは言えず、さらなる周知・ブランド浸透が今後の課題です。
弊社が持つ技術で、美しさや汎用性といった金属が持つ可能性の大きさを広げ、金属で建築や空間を豊かにしたいと考えております。
デザインとの協業を通じて当社の強みを見える化し、BtoB製品や、照明器具や家具といった小ロット高級製品の分野でのビジネス展開で、金属の美と職人技を活かした新製品を開発を目指しております。