優秀賞
「伸びる本革ベルト」の
技術を活用した
家具ブランドの提案
佐藤宏樹(プロダクトデザイナー)【KOKI SATO STUDIO】
佐藤宏樹(プロダクトデザイナー)【KOKI SATO STUDIO】
独自技術の伸びる本革ベルトを活用し、その世界観を広げるためのスツールの提案。長年ベルトを作り続けてきた中で培われた技術力とブランドを広げるためのコンセプトプロダクトとして、伸縮するレザーという特徴的な素材を活かしたテンセグリティ構造を取り入れてデザインした。
2008年千葉大学大学院デザイン専攻修了後、オフィス家具メーカーに入社。インハウスのプロダクトデザイナーとしてGerman Design Award Gold, iF Design Award, グッドデザイン賞など受賞多数。 2024年に独立し、家具やプロダクトを中心とした幅広いデザインを行う。同年より千葉大学デザイン・リサーチ・インスティテュートにて特任准教授を務める。
審査委員の評価
ベルトづくりという確固たる技術を有する企業のブランドイメージを損なうことなく、革の端材を使った椅子として新たな製品にきっちりと落とし込んでいる。本革の加工にプライドを持つ職人たちのモチベーション喚起にも寄与していて、企業の資産をうまく活用した高レベルの提案だった。試作品のプロダクトとしての質の高さも評価が集まった大きな要因としてあげられる。さらなる製品の磨き込みとこれからの展開に期待したい。